📊 事実
サステナビリティ情報開示・保証制度の概要と目的
- サステナビリティ情報の開示は、2023年3月期から有価証券報告書で既に求められているソース7。
- 金融庁は、国際的なISSB基準と機能的に整合性が確保されたSSBJ基準に基づく開示を義務付けることを発表したソース1 ソース2。
- この開示基準は、企業のキャッシュ・フローや資本コストに影響を与える気候関連のリスク及び機会に関する情報を求めるソース2。
- サステナビリティ情報の保証は、国際基準であるISSA5000と整合性のある基準に準拠して実施される方針であり、2027年3月を目指して利用可能とされるソース1 ソース3 ソース7。
- 国際基準と同等な基準としつつ、日本の実情に合わせた必要な調整を行う方針が検討されているソース3。
- 日本公認会計士協会の「サステナビリティ保証業務実務指針5000」を基に、金融庁が国際基準との調整を反映した基準を策定する方針が示されているソース5。
制度適用時期と対象範囲
- 金融商品取引法の改正案は2024年4月10日に国会に提出されたソース7。
- サステナビリティ開示基準の一部改正が2026年9月15日に公布されたソース8。
- SSBJ基準に基づく開示義務化は、企業の時価総額に応じて段階的に導入されるソース1。
- 開示基準の適用義務化の翌年から保証が義務付けられ、最初の義務化は2028年3月期からとなるソース1 ソース7。
- サステナビリティ情報の保証は、制度の適用開始から当初2年間はScope1・2のGHG排出量、ガバナンス、リスク管理に限定されるソース4 ソース6。
- 部分保証はSSBJ基準に準拠したサステナビリティ情報の一部に適用可能であり、保証報告書の記載の明確化が求められているソース3 ソース5。
保証業務実施体制と関連法規
- 金融庁は、登録制の保証業務実施者を設け、監査法人だけでなく監査法人以外の者も要件を満たせば登録可能とする方針であるソース1 ソース4 ソース6。
- サステナビリティ情報の保証業務において、監査役等がガバナンスに責任を負う者とされ、そのコミュニケーションが重要とされているソース3 ソース5。
- 保証業務の質の重要性を踏まえ、基準において審査を明示的に要求事項とすべきであるとされているソース5。
- 温室効果ガスの排出量については、温対法に基づく算定・報告・公表制度(SHK制度)が約20年にわたり定着しており、SSBJ基準においても温対法におけるSHK制度の定める方法で測定・報告されるソース2 ソース8。
- 金融庁は、温対法及び省エネ法の所管ではないため、これらに関する具体的な意見には回答できないとしているソース2。
- 国際基準が変更された場合、重要な改正があった際には審議会に諮る基準が必要とされているソース10。
💡 分析・洞察
- 国際的なサステナビリティ情報開示基準(ISSB基準)への早期かつ段階的な準拠は、日本企業の国際資本市場における信頼性を向上させ、競争力を維持・強化するための不可欠な措置である。これにより、海外からの投資を呼び込みやすくなり、日本の国益に直結する。
- 監査法人以外の保証業務実施者の参入を認める登録制は、市場における競争原理を促進し、保証コストの抑制に寄与する可能性がある。これは企業が負担するコストを最適化し、結果として国民経済への影響を軽減する効果が見込まれる。
- 保証範囲を当初2年間はGHG排出量等に限定し、時価総額に応じた段階的導入を行うことで、企業、特に中小企業への急激な負担増を避けつつ、制度導入の円滑化を図る現実的なアプローチと評価できる。
⚠️ 課題・リスク
- 温室効果ガス排出量については温対法との連携があるものの、金融庁が温対法・省エネ法の所管外であるため、制度横断的なサステナビリティ政策の一貫性が損なわれ、企業にとって重複する報告義務や行政対応の複雑化を招くことで、不必要な国民負担を増大させるリスクがある。
- 監査法人以外の参入を認める登録制は、保証コスト抑制の可能性を秘める一方で、保証業務の品質にばらつきが生じる懸念がある。品質の低い保証が横行すれば、開示情報の信頼性が損なわれ、国際的な評価低下や日本市場への投資家信頼の失墜を招き、日本の国益を毀損する可能性がある。
- 国際基準に合わせた保証基準の策定目標は2027年3月とされており、これに遅延が生じる場合、制度適用開始(2028年3月期から)までに企業が十分な準備期間を確保できず、制度の形骸化や企業の法令違反リスクを高める恐れがある。
主な情報源: 金融庁

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