📊 事実
自治体における体制整備と条例制定の状況
- 令和7年4月1日現在、全ての都道府県(47)および18の政令指定都市、1,083の市区町村において、犯罪被害者等支援を目的とした条例等が制定されている ソース1 。
- 地方公共団体における総合的対応窓口は、平成31年4月以降、全ての自治体に設置されている ソース6 。
- 令和7年4月現在、全国の全ての都道府県に被害者支援連絡協議会が設置され、計1,085の被害者支援地域ネットワークが構築されている ソース6 。
経済的・法的支援の抜本的見直し
- 警察庁は、犯罪被害給付制度について、給付水準の大幅な引き上げや仮給付制度の運用改善を検討しており、1年以内をめどに結論を出すとしている ソース4 。
- 法務省は、犯罪被害者等が弁護士による支援や経済的援助を受けられる犯罪被害者等支援弁護士制度の導入を検討しており、これも1年以内に結論を出す予定である ソース4 。
- 令和6年度診療報酬改定に向け、犯罪被害者等に対するカウンセリングの保険適用の改善について議論が行われた ソース4 。
相談・情報提供と民間団体への援助
- 令和5年度の「24時間子供SOSダイヤル」の相談件数は100,333件に達した ソース6 。
- 令和6年中のストーカー事案に関する相談等対応件数は19,567件であった ソース6 。
- 2024年度には、中高生を主な対象とした「つながるサイト」や、外国人被害者向けの支援サイトが新たに公開された ソース7 。
- 令和7年4月現在、全国で47団体が犯罪被害者等早期援助団体として都道府県公安委員会から指定されている ソース9 。
調査研究と専門人材の育成
- 警察庁は令和5年12月に「犯罪被害類型別等調査」を実施し、法務省は令和7年3月に被害実態の調査・分析結果を公表した ソース2 。
- 全国で38,925人が指定被害者支援要員として指定されており、警察やこども家庭庁による研修の充実が図られている ソース2 ソース6 。
💡 分析・洞察
- 支援のアクセシビリティ向上: 未成年者向けサイトの開設や多言語対応、SNS等を活用した情報発信により、これまで支援が届きにくかった層への早期介入を強化する姿勢が鮮明になっている。
- 経済的支援の転換点: 犯罪被害給付制度の「大幅な引き上げ」を1年以内に結論づけるとする方針は、従来の制度では被害者の経済的困窮を十分に解消できていなかった現状に対する、政府の強い危機感の表れと言える。
- 多機関連携の深化: 警察、法務省、厚生労働省、こども家庭庁など、複数の府省庁が連携して「途切れない支援」を目指しており、単なる相談窓口の設置から、実効性のあるワンストップサービスへの移行が進んでいる。
⚠️ 課題・リスク
- 地域間格差の存在: 都道府県レベルでは条例制定が完了しているものの、市区町村レベルでは約6割強の制定にとどまっており、居住地域によって受けられる支援の内容や質に差が生じるリスクがある。
- 支援の継続性と専門性: 相談件数が増加する一方で、被害者の精神的ケアには長期的な対応が必要となる。支援員の心理的負担や、高度な専門性を持つ人材の確保・育成が継続的な課題となる。
- 潜在的被害(暗数)への対応: 調査研究は進んでいるものの、依然として表面化しない被害(暗数)が存在しており、被害者が自ら声を上げやすい環境をいかに構築し続けるかが問われている。
主な情報源: 法務省 / 警察庁

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