🎯 質問の解釈
- 令和7年版犯罪被害者白書等に基づき、犯罪被害者等支援施策の現状と今後の展望は何か?
📊 事実
犯罪情勢と基本計画の推移
- 刑法犯の認知件数は、令和4年から3年連続で増加しており、令和6年には令和元年の98.5%の水準に達した ソース10 。
- 第4次犯罪被害者等基本計画は令和3年3月30日に閣議決定され、令和5年6月6日には施策の一層の推進が決定された ソース4 ソース10 。
- 令和7年6月1日、明治40年の刑法制定以来となる刑の種類変更が行われ、懲役・禁錮を廃止した拘禁刑が創設された ソース10 。
経済的・法的支援の抜本的見直し
- 犯罪被害給付制度について、給付水準の大幅な引上げや仮給付制度の改善が検討されており、1年以内をめどに結論が出される ソース1 。
- 犯罪被害者等支援弁護士制度の導入に向けた具体的検討が行われており、これも1年以内をめどに結論が出される ソース1 。
- カウンセリングの保険適用の改善について、令和6年度診療報酬改定に向けた議論が行われた ソース1 。
地方公共団体における支援体制
- 令和7年4月1日現在、全ての都道府県と18政令指定都市、および1,083の市区町村において、犯罪被害者等支援を目的とした条例等が制定されている ソース2 。
- 全ての地方公共団体において、総合的対応窓口の担当部局が平成31年4月以降設置されている ソース8 。
- 令和6年度には、兵庫県、鳥取県、高知県において、多機関ワンストップサービス体制の運用に係る実践的な訓練が実施された ソース8 。
刑事手続と矯正教育における配慮
- 令和5年12月1日より、被害者の心情を刑務所等の受刑者に伝える「被害者等の心情等の聴取・伝達制度」の運用が開始された ソース6 。
- 刑事施設や少年院では、一般改善指導として「被害者心情理解指導」が実施されている ソース6 。
- 全国で3万8,925人が指定被害者支援要員として指定され、被害者支援にあたっている ソース8 。
相談実績と調査研究
- 令和6年中のストーカー事案の相談等対応件数は1万9,567件であった ソース8 。
- 令和5年度の「24時間子供SOSダイヤル」の相談件数は10万333件に上った ソース8 。
- 令和6年には、一般国民を対象とした第6回犯罪被害実態(暗数)調査が実施された ソース5 ソース10 。
💡 分析・洞察
- 支援の質的転換: 従来の相談窓口設置という「箱モノ」の整備から、給付金の大幅増額や弁護士制度の創設といった、被害者の生活再建に直結する「実効的支援」へとフェーズが移行している。
- 加害者教育への反映: 拘禁刑の創設や心情伝達制度の開始により、加害者の更生プロセスに被害者の視点を直接組み込む仕組みが強化されており、再犯防止と被害者感情の回復を両立させる狙いが見える。
- 地域間連携の深化: 地方公共団体アドバイザーの配置や多機関合同の訓練実施により、警察・行政・民間団体がバラバラではなく「途切れない支援」を提供するためのネットワーク構築が進んでいる。
⚠️ 課題・リスク
- 認知件数増加への対応: 刑法犯の認知件数がコロナ禍前の水準に回復しつつある中、増加する被害者に対して支援リソース(予算・人員)が不足するリスクがある。
- 自治体間の格差: 全都道府県で条例は制定されているものの、市区町村レベルでは約37%(1,721中638自治体)が未制定であり、居住地域によって受けられる支援に格差が生じている。
- 潜在的被害の掘り起こし: 暗数調査が実施されている通り、警察に届け出られない被害(性犯罪や精神障害者の被害等)が依然として存在しており、これらの層をいかに支援に繋げるかが継続的な課題である。
主な情報源: 警察庁 / 法務省

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