山尾志桜里氏は国民民主党のアンチと化し、第二の飯山陽になるか?

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両院議員総会での公認取消決定について

昨日6月11日、国民民主党の両院議員総会において、事実上の公認取消の決定を受けました。国政への再挑戦を決意しておりましたが、全国比例代表候補としてその場に立つことは叶いませんでした。

昨年来、玉木雄一郎代表より、国民民主党からの国政復帰のお誘いをいただいていました。本年に入り、改めて代表から具体的に夏の参院選での出馬の要請を受け、その後、代表と橋本賀津也幹事長お二人同席の上で、重ねてのご要請をいただきました。
悩み抜いた末、この大事なタイミングで党と国家に貢献できるなら微力を尽くしたいと考えるに至り、様々な環境を整えた上で、ご要請をお受けする決断をしました。

今回の両院議員総会での公認取消決定は大変残念です。

簡潔に公認決定・発表・取消の経過を申しますと、本年4月23日当日、党から決定した旨の連絡をいただきました。ただ、その際あわせて、発表は先送りさせてほしい、そして同日予定していた代表・幹事長同席の記者会見も見送りたいとの説明を受けましたので、予定通りが望ましいのではないかと自身の意見は申し上げた上で、党の判断にお任せいたしました。

その後、「SNS等での批判の沈静化」「愛知県内における私の政治活動に対する愛知県連所属国会議員からの強い懸念」「他の候補予定者との一斉発表」などを理由として複数回発表の先送りの連絡をいただき、その都度意見は申し上げつつも、党の判断に従いました。
そして5月14日午前、本日発表との連絡を受け、他3名の候補予定者とともに発表いただきました。

その日は、赤坂における国民民主党の街頭活動への参加のお呼びかけもいただき、玉木代表とともに私もマイクを握りました。その後、ようやく政治活動を進めることが可能になったので、6月7日には後援会・支援者の皆さんと事務所開きを行い、商店街の一角で事務所の運営を開始しました。

出馬会見に関しては、当初の4月23日の予定が持ち越されて一旦は宙に浮く形になっておりましたので、私としては早期の開催の意思を党にお伝えしつつ、党からの判断を待った結果、6月10日開催の運びとなりました。代表・幹事長の同席を希望しましたが、「辞退会見であれば同席する」とのお答えは大変残念でした。ただ私には撤退の意思はありませんでしたし、会見するという自分の言葉を守る責任がありましたので、単独で臨んだ次第です。

会見では、お答えが難しい点もありました。ただ、時を経てさまざまな関係者、ご家族や守るべき人がおり、自身の新たな言葉が誰かを傷つける可能性がある以上、口にしないと決めておりましたので、全ての方の納得を得ることはできないだろうということも覚悟はしていました。それでも言葉を尽くして説明し、質問が尽きるまでできる限り直接に対応し、今の自分自身の正直な言葉を届けた上で有権者のご判断を仰ぎたいと考えて臨んだ会見でした。

こうした経過を通じて、不十分な点もあったかと思いますが、その局面ごとに悩みながら、政治家として、党の組織人として誠実な対応に努めてまいりました。

そして6月10日の約2時間半の記者会見の後、様々な方からご連絡をいただき、少なからずご理解と励ましの広がりに感謝をしていたところ、24時間も経たないうちに「公認取消」という性急な結論をいただいたことには、正直驚きました。
明らかに執行部主導でご要請を受けお受けしたにも関わらず、執行部の責任において判断せずに、両院議員総会での決定という形をとる点にも、かなり違和感がありました。「有権者、全国の仲間、支援者からの十分な理解と信頼が得られない」とのことですが、公認取消の理由として有権者に説得力を持つものなのか疑問もあります。

今回問題とされた事柄は、全て公認時に了知されていたことです。その事柄について何らかの懸念があるのであれば、公認前に選対の面談を設け、ご指導をいただくことができたなら、よりよい状況を作れたようにも思います。面談日程も入れられないガバナンスに違和感を覚え、公認前の4月15日に選対面談を申し出た際には、面談は不要とのご判断をされた経緯もありました。

このように、党から正式な公認内定を受けても、党の都合で反故にされてしまう政党では、志ある方も今後立候補の決断を躊躇してしまうのではないでしょうか。

私自身の後援会をはじめ支援者の方々が、国民民主党からの出馬であると信じ、党の機関紙の10万枚以上のポスティングや党のポスター掲示などに汗をかき、活動を続けて下さっていたことに、本当に申し訳ない思いで一杯です。精一杯、私からお詫びとお礼を尽くしたいと思っております。また、この間あたたかい励ましをいただいた皆さまにも、感謝の気持ちをお届けしたいと思っております。

今回、私は政治家として「豊かで強い、そして国民に暖かい優しい」という国家像をお示ししました。国政に再挑戦し、左右に偏らない寛容な中道政治を実現して、国家のために力を尽くす、その決意に揺らぎはありません。

この国政への固い意思を引き出してくれた国民民主党には感謝しつつ、その統治能力には深刻な疑問を抱いておりますので、今後は一線を画させていただきたいと思っております。先ほど、国民民主党には離党届を提出いたしました。

今後は、まず何より、今回大変なご迷惑をおかけした後援会・支援者・関係者の方々にお詫びとお礼を尽くし、よく相談しながら、今後の政治活動について熟慮したいと思っております。

山尾志桜里

上記の要約
  • 経緯: 党の要請で出馬を決めたものの、正式な公認発表は何度も延期された。最終的に6月10日に単独で記者会見を開いたところ、その24時間も経たないうちに公認を取り消された。
  • 党への批判: 公認取消の理由は、党が元々承知していた事柄であり、執行部が主導したにもかかわらず責任を取らない党の統治能力(ガバナンス)に深刻な疑問を呈している。
  • 今後の活動: 党の決定には納得できないため離党届を提出した。しかし、国政への再挑戦の意思は変わらず、今後は支援者と相談しながら政治活動を続ける意向を示している。
  • 謝罪: 既に活動を始めていた支援者に対し、申し訳ない気持ちで一杯であると謝罪を述べている。

はじめに

2025年6月、国民民主党は夏の参院選比例代表候補として山尾志桜里氏(本名:菅野志桜里)の公認を取り消した。この決定を受け、山尾氏は党の「統治能力に深刻な疑念」を理由に離党届を提出し、党を痛烈に批判する声明を発表した。 この動きは、かつて日本保守党のアンチとして注目を集めた飯山陽氏の軌跡と重なる部分があり、山尾氏が「第二の飯山陽」として国民民主党に対する強烈な批判者となる可能性を予感させる。本記事では、山尾氏の動向を飯山氏のケースと比較しつつ、その背景と今後の展望を考察する。

飯山陽氏のアンチ日本保守党としての台頭

飯山陽氏は、元々日本保守党に近い立場で活動していたが、党の方針や運営に対する不満を公に表明し、党のアンチとして注目を集めるようになった。彼女はSNSやメディアを通じて、党の政策の矛盾や指導部の姿勢を鋭く批判。特に、保守層の期待と党の実態の乖離を指摘し、支持者の失望を代弁する形で影響力を拡大した。飯山氏の批判は、単なる感情的な攻撃ではなく、具体的な事例やデータに基づく論理的なものが多く、保守層の一部に共感を呼んだ。彼女のスタイルは、党の内情を知る者ならではの「内部告発」的要素と、外部の視点からの客観性を兼ね備えており、党にとって無視できない存在となった。

山尾志桜里氏の国民民主党離党と批判の背景

山尾志桜里氏の国民民主党との関係も、飯山氏のケースと類似点が見られる。山尾氏は、国民民主党の結党メンバーであり、2021年の衆院選不出馬後は一時政界を離れていたが、2025年4月に参院選比例代表候補として復帰を表明。 しかし、過去の不倫疑惑やガソリン代不正計上、議員パスの不適切使用などのスキャンダルがSNSで再燃し、党の支持率低下の一因とされた。 党は当初、彼女の公認を強行したが、批判の高まりを受け、最終的に公認を取り消した。

これに対し、山尾氏は6月12日、党の統治能力を批判する声明を発表。「党には感謝しつつ、その統治能力には深刻な疑問を抱いている」「代表・幹事長の同席を希望しましたが、辞退会見であれば同席するとのお答えは大変残念でした」と、執行部の対応を非難した。 この発言は、党の意思決定プロセスの不透明さや、彼女をスケープゴートにしたと受け取れる内容であり、国民民主党に対する明確なアンチ姿勢を示している。

共通点:スキャンダルと党の対応への不満

山尾氏と飯山氏の共通点の一つは、自身にまつわるスキャンダルや過去の行動が批判の焦点となり、党がそれを利用して距離を置いたと認識している点だ。飯山氏は、保守党の支持者から一部で「過激な発言」が問題視されたが、彼女は党の指導部が自身の影響力を抑えるためにそれを意図的に利用したと主張。山尾氏も同様に、過去の不倫疑惑や不適切な経費使用が再び取り沙汰され、党が支持率低下の責任を彼女に押し付けたと感じている。

両者とも、党の対応に「裏切り」や「不誠実さ」を見出し、それを公に批判することで支持者や一般市民に訴えかけている。山尾氏の「統治能力に深刻な疑念」という言葉は、飯山氏が保守党の「理念の空洞化」を指摘した論調と似ており、党の信頼性を根本から揺さぶる意図が感じられる。

違い:政治的基盤とターゲット層

一方で、両者には明確な違いもある。飯山氏は、保守層やSNS上の右派コミュニティを主な支持基盤とし、彼女の批判は主に保守党の「右派としての純粋性」を求める声に応える形だった。これに対し、山尾氏はリベラル寄りの政策(例:女系天皇容認、立憲的改憲)を掲げてきた経歴があり、国民民主党の支持層である中道〜労働組合層とは必ずしも一致しない。 彼女の批判は、党のガバナンスや意思決定の不透明さに焦点を当てており、特定のイデオロギーよりも「政治の信頼性」を求める広範な有権者に訴える可能性がある。

また、飯山氏はメディアやYouTubeなど非伝統的なプラットフォームを活用して発信力を強化したが、山尾氏は現時点で記者会見や声明文など従来型の政治的発信に頼っている。 今後、山尾氏がSNSや動画メディアを積極的に活用すれば、飯山氏のような「アンチのアイコン」としての地位を確立する可能性は高まる。

第二の飯山陽になる可能性

山尾氏が「第二の飯山陽」になるかどうかは、以下の要因にかかっている。

  1. 発信力の強化:飯山氏の成功は、SNSや動画を通じた直接的かつ感情に訴える発信に支えられている。山尾氏が同様の戦略を取れば、彼女の知名度と政治経験を活かし、国民民主党に対する批判の「顔」になれる可能性がある。現時点では、彼女のX投稿や会見は限定的だが、支持率低下の責任を党に押し戻す発信が注目を集めている。
  2. 支持層の構築:飯山氏は保守層の不満を吸収したが、山尾氏はリベラル〜中道層の不信感をどれだけ取り込めるかが鍵となる。特に、国民民主党の支持母体である労働組合や中道有権者の間で、党のガバナンス問題への共感を引き出せれば、彼女の影響力は増すだろう。
  3. 党の反応:国民民主党が山尾氏の批判を無視するか、対抗するかによっても展開が変わる。飯山氏の場合、保守党が彼女の批判に反応することで議論が過熱し、彼女の注目度が上がった。国民民主党が山尾氏を「問題児」として切り捨てる姿勢を続ければ、彼女は党の「犠牲者」としての物語を強化し、アンチとしての地位を固める可能性がある。

国民民主党への影響

山尾氏がアンチとして台頭した場合、国民民主党にとってのリスクは大きい。2024年の衆院選で躍進した同党は、野党第一党の地位を維持していたが、山尾氏の擁立問題で支持率が急落(例:共同通信調査で13.2%→8%)。 彼女の批判がさらに党のガバナンス問題やスキャンダル体質を浮き彫りにすれば、参院選を前に支持者離れが加速する恐れがある。特に、党が「不倫まみれ」と揶揄される中、執行部の意思決定の透明性や信頼性が問われる状況は、党にとって致命的だ。

結論

山尾志桜里氏の国民民主党批判は、飯山陽氏が日本保守党に対して展開したアンチ活動と多くの共通点を持つ。スキャンダルを巡る党の対応への不満、ガバナンスへの疑問、支持者への直接的な訴求など、両者のアプローチは似ている。ただし、山尾氏が飯山氏のような影響力を持つには、SNSやメディアを活用した発信力の強化と、党の支持層の一部を取り込む戦略が必要だ。彼女が「第二の飯山陽」として国民民主党のアンチの象徴となるかどうかは、今後の動向次第だが、現在の党との対立姿勢は、その可能性を十分に示唆している。山尾氏の次の一手が、参院選を前に政局にどのような波紋を広げるのか、注目が集まる。

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