📊 事実
我が国周辺海域における外国海洋調査船の活動状況
- 近年、日本周辺海域で外国海洋調査船による事前の同意を得ない、または同意内容と異なる「特異行動」が多数確認されているソース1 ソース2 ソース3 ソース4。
- 海上保安庁は、特異行動の情報を得た場合、巡視船・航空機を現場に派遣し、活動状況や目的を確認した上で中止要求を実施し、関係省庁に情報を提供しているソース1 ソース2 ソース3 ソース4。
- 2022年の外国海洋調査船による特異行動件数は計55件で、中国が11件、台湾が0件、韓国が2件を占めるソース8。
- 2023年の外国海洋調査船による特異行動件数は55件で、中国が11件、台湾が5件、韓国が5件を占めるソース8。
- 2024年の外国海洋調査船による特異行動件数は40件で、中国が5件、台湾が0件、韓国が4件を占めるソース8。
- 2025年の外国海洋調査船による特異行動件数は30件で、中国が31件、台湾が0件、韓国が2件を占めるソース8。
- 2025年10月から11月にかけて、中国の海洋調査船「中山大学」が日本の大隅半島と種子島の間の大隅海峡上の公海を通過し、海洋調査を行ったソース5。
- 2026年5月7日現在、外国海洋調査船による特異行動件数は56件で、中国が12件、台湾が3件、韓国が4件を占めるソース8。
- 令和8年5月5日午前11時35分頃、中国海洋調査船「向陽紅 22」が魚釣島の西北西約35海里(約65キロメートル)で舷側からパイプ様のものを海中へ延ばしている状況が確認されたソース10。
- この事案に対し、海上保安本部は「我が国の同意を得ない海洋の科学的調査は認められない」として無線で中止要求を実施し、巡視船による監視及び中止要求を継続しているソース10。
- 特異行動を行った外国海洋調査船には、中国の「向陽紅18」、台湾の「新海研二號」、韓国の「ONNURI」などが確認されているソース6。
- 尖閣諸島周辺海域では、中国海警局に所属する船舶及び中国漁船も活動しているソース7。
中国の海洋調査活動の背景と目的
- 中国の海洋調査活動は増加傾向にあり、国連海洋法条約に基づく科学的調査の権利を主張しつつも、実際には軍事的目的が含まれていると考えられているソース5。
- 2015年、中国政府は「海洋調査工作の強化に関する指導意見」を発表し、海洋調査のグローバル化を目指す方針を示したソース5。
- 2019年時点の議論では、中国は「300万平方kmの管轄海域」においてデュアルユースのモニタリングシステムの整備を進めることを謳ったソース5。
- 2025年6月には中国の空母2隻が沖ノ鳥島や南鳥島付近の北西太平洋で同時展開し対抗演習を行い、同年には中国の海洋調査船「探索1号」がオーストラリア大陸の周回を行ったソース5。
- 中国の「中山大学」が台湾やフィリピンのEEZ内でも調査を行っているソース5。
💡 分析・洞察
- 中国の海洋調査船による頻繁な特異行動は、単なる科学的調査ではなく、潜在的な軍事目的を伴う日本の主権的権利の侵害と評価される。これは、日本の排他的経済水域(EEZ)内での実効支配の既成事実化を狙い、海洋権益に対する直接的な挑戦である。
- 中国の海洋調査グローバル化方針とデュアルユース技術の整備は、日本の周辺海域における海底地形、海流、海底資源、電磁波伝播などの詳細なデータ収集を常態化させることを意図している。これらの情報は、潜水艦の運用、対潜水艦戦、ミサイル発射地点選定、海洋資源開発など、将来的な軍事作戦遂行や海洋権益主張における優位性確保に直結し、日本の防衛戦略に重大な影響を与える。
⚠️ 課題・リスク
- 同意なき調査活動は、日本の主権的権利の侵害と海洋秩序の不安定化を招く。海上保安庁の巡視船派遣や中止要求は、継続的な人員・機材の稼働を強い、国民負担を増大させる。また、これらの活動がエスカレートした場合、偶発的な衝突のリスクを高め、治安維持に直接的な脅威となる。
- 中国による海洋データ収集の常態化は、日本の海洋インフラや防衛関連施設への潜在的な脆弱性を露呈させ、将来的な海上交通路の安全保障や資源確保における日本の戦略的優位性を損なう。特に海底地形や海洋環境のデータは、有事の際に敵対勢力による潜水艦展開や機雷敷設、通信網妨害に悪用される可能性があり、日本の安全保障上の重大な情報リスクをもたらす。
主な情報源: 内閣府 / 海上保安庁 / 日本国際問題研究所

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