以下は、石原慎太郎氏の2013年2月12日の衆議院予算委員会での発言に基づき、現在の政治・経済の情勢を鑑みて、彼ならどのように主張するかを推測したものです。石原氏の発言からは、憲法改正、防衛力強化、尖閣諸島の実効支配、会計制度改革、環境問題への対応など、彼の主要な関心事が明確に示されています。これらを踏まえ、2023年現在の情勢に照らし合わせて、彼の主張を以下のように整理しました。
1. 憲法改正の必要性
石原氏は、現行憲法が戦後アメリカに押し付けられたものであり、日本人自身の手で改正されるべきだと強く主張していました。現在の情勢、特に中国や北朝鮮の軍事的脅威の高まりや、ロシアによるウクライナ侵攻を背景に、彼なら以下のように主張するでしょう。
- 憲法の廃棄と新憲法の制定:
「現行憲法は敗戦国の統治のために占領軍が即席で作ったもので、独立国家としての日本の主権を十分に反映していない。現在の国際情勢を見れば、中国の拡張主義や北朝鮮の核開発、ロシアの領土侵略が現実の脅威だ。日本が自国を守るためには、憲法を廃棄し、自衛隊の役割を明確化し、集団的自衛権を全面的に行使できる新憲法を制定すべきだ。総理がこれを宣言しても、それを法的に阻む根拠はない。」 - 歴史的正義の回復:
「戦後70年以上経過した今も、歴史の原理に反する憲法に縛られているのは異常だ。日本が真の独立国として自立するためには、国民の手で憲法を再構築し、国家防衛の基盤を固める必要がある。」
2. 防衛力の強化
石原氏は、中国や北朝鮮の脅威に対抗するため、防衛力の強化を訴えていました。現在の情勢では、中国の軍事力増強や台湾海峡での緊張、北朝鮮のミサイル発射頻発を踏まえ、彼なら次のように主張するでしょう。
- 防衛予算の大幅増額:
「GDP比1%という防衛費の枠は、三木武夫のような愚かな総理が作ったセンチメンタルな制約だ。現在の中国海軍の増強や北朝鮮の弾道ミサイルを考えれば、防衛予算を少なくともGDP比2%以上に引き上げ、ミサイル防衛システムや自衛隊の装備近代化を急ぐべきだ。敵が一度に数十発のミサイルを撃ち込んできた場合、現行の迎撃能力では半分も防げない。これは深刻な危機だ。」 - 集団的自衛権と同盟強化:
「日本が孤立すれば、ローマ帝国が傭兵に頼って滅亡したように衰退する。集団的自衛権を明確にし、日米同盟を強化することで、中国の挑発を抑止すべきだ。アメリカ依存だけではなく、日本の技術力を活かした独自の戦略兵器、例えば『はやぶさ』の技術を応用したコンベンショナル・ストライク・ミサイルを開発し、南鳥島を基地化してシーレーン防衛に備えるべきだ。」 - 毅然とした態度:
「中国の挑発に対しては、冷静かつ毅然とした対応が必要だ。『寄らば切るぞ』と鯉口を切る覚悟を示し、実力で尖閣を守る姿勢を見せなければ、国民の期待に応えられない。」
3. 尖閣諸島の実効支配
尖閣諸島をめぐる中国との緊張が続く中、石原氏は実効支配の具体化を重視していました。現在の中国の海洋進出を考慮すると、彼なら以下のように主張するでしょう。
- 灯台と港湾施設の整備:
「尖閣諸島に魚釣島の頂上へ八方から見える灯台を建設し、海図に正式記載すべきだ。これは日本の漁民だけでなく、全世界の航行者の安全に資する。中国が文句を言うなら、地方自治体である東京都が主導して進めればいい。国対国の問題にせず、実効支配を具体的に示せ。加えて、石垣の漁民が風待ちできる船だまりを整備し、黒潮の豊かな漁場を守るべきだ。」 - 軍事的対応の覚悟:
「中国が尖閣を占領しても、ガダルカナルのように兵站が続かず無意味だ。日本の海上自衛隊の対潜能力は世界一であり、制海権を握れる。中国の航空母艦など見かけ倒しに過ぎない。挑発には断固とした軍事的対応も辞さない姿勢を示し、実効支配を揺るがせないようにすべきだ。」
4. 会計制度の改革
石原氏は、国の会計制度が単式簿記で透明性と効率性が欠けていると批判していました。現在の財政赤字や経済停滞を踏まえ、彼なら次のように主張するでしょう。
- 複式簿記への移行:
「明治以来の単式簿記は大福帳と同じで、北朝鮮やパプアニューギニア並みの遅れた制度だ。複式簿記を導入し、発生主義でバランスシートと財務諸表を作成すべきだ。これにより、税金の使途が明確になり、無駄を削減して財政再建を進められる。国民に理解可能な会計制度に変えるのは政府の責任だ。」 - 外部監査の導入:
「地方自治体には外部監査が義務づけられているのに、国がやらないのはおかしい。公認会計士による外部監査を導入し、役人天国を打破すべきだ。経団連のトップすらこのずさんさを知らない現状は、国の恥だ。」 - 経済活性化への活用:
「一千兆円近い国の債務と、個人金融資産一千五百兆円がだぶついている。会計制度を合理化し、設備投資減税や成長戦略に税収を活用する発想を持たなければ、デフレ脱却もアベノミクスの成功もあり得ない。」
5. 環境問題への対応
石原氏は、地球温暖化や異常気象を人類の存亡に関わる問題と捉えていました。現在の気候変動の加速を背景に、彼なら以下のように主張するでしょう。
- 国際的リーダーシップ:
「北極海の氷が解け、ツバルが水没しつつある現実を前に、G7やG20で日本がリーダーシップを発揮すべきだ。日本の省エネ技術や再生可能エネルギー技術を世界に提供し、CO2削減を主導せよ。経済成長だけでなく、子孫の生命を担保する危機感を国際社会に訴えるべきだ。」 - 哲学的アプローチ:
「ホーキングが言うように、地球文明はあと数十年で滅びるかもしれない。『明日地球が滅びるとも、今日リンゴの木を植える』という覚悟で、環境問題に取り組むべきだ。総理はG8でこの哲学を披露し、世界に警告を発してほしい。」
結論
石原慎太郎氏なら、現在の政治・経済の情勢を踏まえ、憲法改正で国家主権を回復し、防衛力強化で中国や北朝鮮の脅威に対抗し、尖閣諸島の実効支配を具体化し、会計制度改革で財政の透明性と効率性を高め、環境問題で日本の技術力を活かした国際的リーダーシップを主張するでしょう。彼の主張は、日本の自立と国際社会での地位向上を目指すものであり、現代の課題に対する明確なビジョンを示しています。これらは、彼が「国民への遺言」と位置づけた信念に基づく、情熱的かつ具体的な提言となるでしょう。
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